死に物狂い

他人から影響を受けやすい人間のフィクション日記

Green Leaves Fesに行ってきました(あるいは幕張メッセ紀行)

〔前段〕 

 軽重はともかく、幸せなことに「生きててよかったなあ」と思うことはそれなりにある*1のですが、この日もそういう日でありました。というわけで、5/12(土)幕張メッセで開催されました、アニメ『Wake Up, Girls! 新章』の総括的ライブイベントである(らしい)『Green Leaves Fes 昼の部』に参加してきました。夜の部にも参加したかったのですが、スケジュールの都合上断念。しかしながら、それでも十二分に幸せな時間を過ごすことができたと感じています、という気持ちを書き残しておきたいと思いました。

〔発端〕
 『Wake Up, Girls!(以下、「WUG」と言います。)』の存在自体は、それこそプロジェクト開始当初から知っていましたが、劇場版や第一期放映時には、私自身がアニメ自体から距離を置いていた時期であったため、「よく分からんが話題になってるな」ぐらいの感覚でしかなく、詳細を調べることも特にはしていませんでした。しかしながら、以降も定期的に名前を聞く機会があり、その度に「息長く頑張ってるんだなあ」と感心していました。結局年数を重ねて存在しているコンテンツというのは、それだけ魅力があることにほかならず、WUGも一定数以上の支持を掴み、現在に至るまで(その間にファン層の入れ替わりはあったかもしれませんが)その歩みを進めてきたんだろうなあと、一人のオタクコンテンツ消費者として嬉しく思ったものです。*2

 上記の通り、私にとってWUGは「自分から積極的に関わろうとは思わないが、世の中で一定の地位を築いているコンテンツ」であったところ、最初のきっかけは昨年10月に思いがけず目に入ってきた「『Wake Up, Girls!新章』初回 直前生放送!(ニコ生)」でした。この時点では、WUGに関してアニメ・ユニットともに全く知識がなかったわけで、単に「面白い人たちだなあ」と思いつつ、ふとYoutubeでライブ動画を検索し、出てきた公式の3rd live販促動画を見た後はもう画面に釘付けです。ひたすら関連動画を漁りリピート再生する亡者と化した私は、「コンテンツが続くというのはこういうことなんだな」と納得し、諸々を堪能し終えた後には、3rd liveのBDを注文していました。とはいえ、その後は当該BDを楽しむぐらいで、アニメを見ることもなく日々を過ごしていきました。

 次のきっかけは、「『WUGちゃんねる!』ドキッ! WUGちゃんだらけの大忘年会!(ニコ生)」を視聴したことでした。放送日が12/29と、世の中が仕事納めを終えた中で、年末まで働いて大変だなあすごいなあと、そんな感想を呆けた頭に抱きながら、「やっぱり面白い人たちだなあ」と改めて思いつつ、また前回と同様にWUGについての検索をかけると、長くネットラジオを配信していることを知り、年明けから『Wake Up, Girls!のがんばっぺレディオ!』のリスナーとなりました。それを介して今回のGreen Leaves Fesが開催されることを知り、迷った挙げ句に参加することとしたわけです。

 迷った理由というのは、オタク特有の「今更ニワカの自分が参加してもよいのか?」という遠慮と、「ニワカであるがゆえに不文律を破って既存ファンの怒りを買ってしまうようなことにならないか」という自意識過剰な心配があったからでした。声優ライブに参加するのが初めてというわけではありませんでしたが、WUGはどちらかというとアイドルとしての活動それ自体に力を入れているように感じていたので、観客層もアニメファンではなくアイドルファン寄りの層が厚いのではないか、すなわちこれまでと勝手が違うのではないか不安に思っていたのです。しかしながら、行かなければ後悔することも分かりきった話だったので、最終的には参加を決めました(併せて、勢いあまってファンクラブにも加入しました)。

〔会場までの道のり〕
 新幹線で東京へ向かい、そこからJR京葉線に乗り込みました。その時点で既に車内はご機嫌な若者に溢れており、「皆ディズニーランドに行くのだろうか。流石やなディズニー」と魔法の国の実力に感服していましたが、舞浜駅に到着しても誰一人として降車しない。それどころか、停車毎にそのような若者は増えるばかりで*3、はたして舞浜を超えた先に何があるのかと、そんなに若者を魅了してやまないものがあるんだろうかと不思議に思っていました。

 そうこうしているうちに、電車は幕張メッセ最寄り駅である、海浜幕張駅に到着。さて降りようかと席を立とうとすると、何と若者たちも電車を降り始めたではありませんか。こうして、駅のホームはご機嫌な若者、もといパリピ*4で溢れかえりました。

 三代目系列のライブでもあるのかと思って調べると、どうやらEDC Japanなる音楽イベントがマリンスタジアムで開催されるようで、パリピな皆さまはそれを目的にやって来られた様子。更に言えば当日はバンドリの5thライブもあったようで、幕張メッセ周辺は大きく言って①パリピ ②ワグナー ③バンドリーマー ④アウトレットに来た家族連れ ⑤展示会場としての幕張メッセに用のあるビジネスマンの五人種で溢れかえっていました。さすがの首都圏、インテックス大阪であればこうはならんだろうなと人口 is POWERを思い知りながら、パリピに紛れ会場である幕張メッセイベントホールへと向かいました。

f:id:sorobanya:20180513212105j:plain

(様々な人が集まる会場前)

 

〔物販〕
 会場に到着したのが13:00前だったこともあり、一通り古参方の購入は完了していたのか、行列に並ぶ必要はありませんでした。Tシャツ・ペンライト・パンフレット・タオル(みなみ)を購入。なお、タオルは登壇メンバー全員分の種類が用意されており、それぞれに識別用の数字とメンバー名が振られていたところ、「おそらく物販スタッフはWUGのことなど知らないはずだから、『みなみのタオルをください』と言っても分かりづらいだろう」と考え、「タオルの3番をください」と言いましたらば、スタッフさんは「はい! みなみさんのですね!」と元気に答えてくださりました。散々数を捌いた後だからなのでしょうが、こういう接客は何だか心地よいですね(ちょろい)。

 せっかくTシャツを買ったわけので、着替えてライブに臨もうと思い、しかし人前で着替えるのも恥ずかしかった*5ので、隠れられる場所はないかあたりを散策すると、空き空きのメッセ地下駐車場のトイレを発見。中でバンドリーマーの方が「ここ空いてるから覚えとくと何かと便利だよ」と仲間にアドバイスされているのを「全くもって仰る通り」と敬服しながら個室で着替えを済ませ、ホール入場口に向かいました。

f:id:sorobanya:20180513213514j:plain

(色調がきれいなんですよね)

〔入場〕
 入場してすぐの通路にスタンド花(バルーン含む)が展示されていました。私は、こういったお花はある意味ファンの見せ場の一つだと思うのですが、皆さん極めて趣向を凝らされており、自分が送られているわけでもないのに、見ているこっちも幸せになる空間でありました(燦然と輝く徳島県人さんの名)。

 

〔開演〕
 距離的にステージから近い席とは言えませんでしたが、何とか演者さんの表情の動きは確認できそうであることに安堵しつつ、ペンライトの動作確認を終わらせ、開演の時を待ちました。*6
 そうしているうちに時刻は14:00を迎え、証明が落ち、前方のスクリーン上にオープニング動画が流れ始めました。この時点で既に涙目になっていた*7私は、「来てよかったなあ」と深くため息をつき、幸せに浸っていたところで、一曲目の「HIGAWARI PRINCESS」が始まりました。

 私はここで初めて、WUGの皆さんが本当に現実に存在しているということを認識できました。これまで映像を通してしか存在を確認できなかった彼女たちが、まさしく同じ時代に生きているのだということを実感できたのです。特にそれは、皆さんの踊る姿から感じられる重力によるところが大きかったと思います。映像で見てきたのと同じく、彼女たちは軽やかに踊っています。しかし、映像では感じられなかった、人間が持つ重み*8を感じ取ることができたのです。生きた人間であるからこその動きに、私はひどく心をうたれました。

 重みという点で言えば、今回WUGと共演した『Run Girls, Run!』の方が顕著だったと言えるかもしれません。緊張されていたのか(そりゃするでしょう)、彼女たちの動きは少し固く見えました。しかしながら、それが駄目だとかそんな話ではなく、むしろ人間らしさ*9を介して彼女たちの魅力を存分に見せてもらえたように思います*10

 要するにみんなキラキラしているという話であり、そんなキラキラした人(キラキラしていると周りに感じさせられる人)が世の中にいるのだと知れたことが幸せであり、「偶像」という言葉の意味を部分的にでも理解できたような気がするわけです。

 と、そんなわけのわからない思考は横に置き、コール*11しつつ歌いつつしている内に、あっという間に2時間が経過していました。なお、今回のセットリストは、WEBからの投票により選ばれた1~15位の曲をランキング形式で順に演っていくということでした*12。昼の部は一般投票、夜の部はファンクラブ内投票により選出され、したがって、私が参加した昼の部は、おそらくベストアルバム的な構成になるのだろうと思っておりましたが、実際代表的な曲目が続きました。結果として、これまでにWUGが積み上げてきた歴史をうかがい知ることができたとともに、容易に盛り上がることができたという点で、ライブ初参加者にとっては嬉しかった仕様と思います。

〔ライブ後〕
 何事も突き詰めれば、①良かった ②悪くはなかった ③良くはなかった ④悪かったの四つに分類できると思うのですが、今回は文句なく「良かった」と断言できるものでした。何せ仕事へのやる気が湧いてくるぐらいですから(頑張って働こう)。今後ライブイベントがあれば*13(5thツアーはもちろん)、せっかくファンクラブにも入ったことなので、無理のない範囲で*14参加してこうと思います。併せて、メンバー一人一人の活動も応援していけたらいいですね。

〔その他〕
・途中、ゴンドラや客席通路で歌うパートがあり、極めて近距離で皆さんを見ることができたはずなのだが、私の席はちょうど通路もゴンドラもよく見えない位置だったので何となく悔しい思いをした(人の隙間から覗いた)。
・極上スマイルのとき、客席後方で一人踊るかやたんにだれも気がついていなかったところ、私の後方にいた女性二人がそれに気づき手を振ったら、かやたんが笑顔で手を振り返していた。こういうところが人気の元なんだなと感心した。
・各メンバーの魅力の一端を理解できた気がする。(1)たしかにまゆしぃはかっこいい。所作がかっこいい。私はダンスのいろはを知らないが、他の人より動きが強い(気がする)。Porlarisのソロパートが聞けてよかったです。法学部卒というところに親近感を覚える(関係がない)。(2)あいちゃんは立ち振舞が洗練されてる。まゆしぃとはまた違う、職人的かっこよさがある。とてもスマート(誤用)。7 Girls Warのソロダンスパート見れてよかったです。同年代ということで親近感がある(関係がない)。(3)みにゃみは一番華がある(と思う)。軽やかにターンしている姿がすき。かわいくてかわいい。パンフの写真がとても魅力的。何でも軽くこなしている感じがよかったです(もちろんそれが練習の賜であることは理解している。みにゃみに限らず。)。(4)よっぴーはとてもしっかりリーダーやってる。性根がビジチルじゃないビジチル。笑顔が素敵。もっといっぱい色々歌ってほしい。(5)ななみんはブレない。山下七海という一つのコンテンツが完成しているように思える。末恐ろしい。皆でシャンシャン言えてよかったです(「うたかったのゆめ~」がすき)。(6)かやたんは強い。皆より一回り身長が小さい代わりに、一回り動きが大きい(気がする)。だから力強く、映える。スキノスキル聴きたかったです。同年代ということで親近感がある(関係がない)(7)みゅーちゃんは無邪気。ランガちゃんとの一連の流れがすき。とにもかくにも舞台映えする。セブンティーン・クライシスのみゅーちゃんは本当にきれいでした。
・地下鉄ラビリンスを聴きたかった。

・ランガちゃんアガペーはよかった。

・今日のライブDVD、昼の部は一般発売、夜の部はわぐらぶ限定販売になるような気がしないでもないが、あまりそうする意味がないような気もする。

・とりあえずアニメを見よう(まだ見ていない)。

・突拍子もないが、私はエリートにでも金持ちにでもなく、人気女性アイドルになりたかったのだなと思った(来世に期待)。

 

*1:今の時期だとジョギングするだけでも幸せ感じられるちょろい頭です。

*2:当該作品のファンであるかどうかは別として、単純に長続きしているコンテンツを見るとなんだか嬉しくなるのです。

*3:途中でWUGのライブTシャツを来た方も搭乗されてきたのがとても心強かったです。

*4:男性はマッチョノースリーブミラーサングラス。女性はオフショルダーワイドパンツ双子コーデ

*5:無駄な羞恥心

*6:こういう時に周りのお客さんから聞こえてくる会話は、何だか歴戦の強者感に溢れていてとても好きです。

*7:ゼロの執行人クライマックスシーンの安室さんのセリフで泣くぐらいには涙腺がゆるくなっている。

*8:もちろん、彼女たちが重量的に重いなどと言いたいわけではありません。

*9:と言いつつ、何をもって「人間らしさ」とするのかは我ながら抽象的です。

*10:サプライズだったライブツアー発表に対する反応も見てるこっちが嬉しくなりました

*11:WUGのコールにはあまりややこしいものがないというのも良いところだと思います

*12:最終的に参加を決めたときには投票が締め切られていたため、私は無投票でしたが、一票入れるなら地下鉄ラビリンスだったでしょう。

*13:6/8の舞台をこれまた勢いあまって予約してしまった。仕事休めるだろうか……。

*14:ハマりすぎるとやばいことになることは直感的に理解している